家事手伝い

親から与えるだけではない

子どもと家族の関係を深めるための行動というと、「親がこどもに何かしてあげる」という形のものをまずイメージするかたが多いかもしれません。

たしかに、年齢が低く、大人に比べてできることの少ない子どもは、大人からの支援がなくては生活できません。
しかし、このつねに一方的に何かをしてもらっているという状況は子どもにとって必ずしも良いものであるとは限らないのです。

時には、子どもの力を大人が借りる、つまり、子どもに家事を手伝ってもらうことが、家族の健全なあり方として重要となります。

教育熱心な親の中には、子どもにたいして「おてつだいなんてしなくて良いから、あなたはともかく勉強だけをしていなさい。」「成績さえ良ければなにをしてもいいからね。」などと、勉強の重要性だけを強調する人がいます。

価値観の押しつけに繋がる

そして、子どもにお手伝いをさせないことに対して「他の家の子は、みんなお手伝いをしているのに、うちはそれをしなくて良いって言ってあげてるんだから、その分良い成績をとれるわよね?」などと非常に勝手な恩着せがましいことを言い、子どもにさらなるプレッシャーをかける例もあるようです。

このような「勉強がすべて」という教育をうけた子どもは、ずるいことをしてでもともかく結果さえ出せば良いという価値観をもつようになってしまします。勉強

そして、自分が結果を出すことを何よりも重視するので、人が困っていてもそれを手助けしようとは思わなくなるのです。
人を助けていては、その間の時間は自分がやるべきことができなくなり、そのせいで自分の出す成果が下がってしまっては困る・・・と考えるのです。

極端なように思われるかもしれませんが、このような人は社会的に成功する例も多く、それゆえこのような結果重視の教育はいつまでたってもなくならないのが実情です。

しかし、こんな生き方は明らかにバランス感覚を欠いていますし、人としてのあり方にも問題があるでしょう。
生きていくうえでもっとも大切な「人間性」を育てるチャンスを失ってしまっているからです。

このような人間性やバランス感覚のある生き方を養う上で、子どもが家事に参加するのはとても大切。
子どもだって、誰かのやくに立ちたいと思っているのです。

家事に参加することで家族の一員であることを実感し、家族のために働く喜びを感じることは、子どものその後の人生に大きく影響を与えるのです。