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トラップ一家物語

修道院

トラップ一家物語ってどんな物語?

皆さんは「トラップ一家物語」という物語をご存知でしょうか。
昔、日曜名作劇場でアニメ化されたこともあるトラップ一家物語は、家族の関係を描く非常に楽しい、そして国の複雑な事情に絡まって翻弄される家族の姿を描いたアニメでもあります。

シスターのマリアが、7人の子供がいる男爵の家で家庭教師として働くことになります。
最初は反発する子供たちですが、マリアの底抜けの明るさや優しさが次第にその心をとかしはじめ、子供たちはマリアに心をひらくように。

マリアは子供たちと楽しく遊びながら子供たちを育て、そのマリアに男爵も惹かれていきます。

途中、婚約者と言われる女性が出てきたりして大変なこともありますが、それでもマリアは男爵家の家庭教師として、もっといえば家族の一員として馴染んでいきます。

最終的には、男爵とマリアは結婚し、マリアは家族の一員として生きることになります

そんな家庭を襲う、戦争の悲劇

しかし、オーストリアがドイツに降伏すると状況が一変。
執事のハンスはナチスの党員であり、トラップ一家を守っているのは自分であると主張。勝手な言動を繰り返すようになります。

戦争の荒波にもまれ、ついにナチスからトラップ一家に「ヒトラーの誕生日に歌うように」との命令が。
トラップ一家はそれまでに二度ナチスの命令を断っているため、これに違反すればただではすみません。

このままでは子供たちが巻き込まれると心配した男爵は、本当の自由を求めてスイスからアメリカへの亡命を考えます。

ハイキングに行くふりをして、国を脱出するトラップ一家。
共に暮らした使用人には伝えませんでしたが、子供たちの様子から彼女はトラップ一家が亡命をしようとしていることを察し、何も言わずに見送ります。

途中、いろいろなトラブルがあったものの一家は無事アメリカへの亡命に成功。
その地でマリアの子どもも生まれ、一家はアメリカの地で楽しく生活をすることになります。

母親の死で心を閉ざしてしまった子供たちが、1人の女性との出会いで心をひらいていくようになり、やがて笑顔の絶えない家庭になって行く。

そして、子供たちのために男爵が亡命を選ぶなど、子供たちのために頑張ろうとしていく姿が感動を呼ぶアニメです。
今の子供たちにも、ぜひこの「トラップ一家物語」をみてみてほしいと思います。

他にも、「小公女セーラ」「若草物語」「あしながおじさん」など、当時のこの時間帯には素晴らしいアニメがたくさんありました。
復刻することを願いたいです。