遠い空の向こうに

実はスポ根作品

「遠い空の向こうに」とは、自分でロケットを打ち上げるという夢を見た少年が、成長とともに現実の中で夢を実現したいという思いを募らせる作品です。

ロケットというのは、主人公である高校生のホーマーが、ソ連の人工衛星スプートニク打ち上げを見て、自分も打ち上げてみたいと思うようになったという発端が存在します。
多くの人が夢見る遠い空の向こうに行ってみたい、もしくは、辿り着く方法を解明したいという気持ちを純粋に表現している作品でもあります。
また、人工衛星そのものが注目されている時代でもあるので、年代設定は1957年10月5日です。

遠い空の向こうにの中では、基本的にロケット打ち上げの準備段階で何度も失敗しています。
今では考えられないことですが、この時代のロケット打ち上げというのは、些細なミスでも失敗に終わってしまうことが知られている時代でした。
そのため、夢を叶えるのは難しいということを、痛烈に感じさせられるシーンが数多く出ていきます。
ですが、ホーマーは自分と同じ夢を持つ人たちと、何度失敗してもロケット打ち上げに挑戦し続けるのです。

作品内容としては、メカニックを中心としてインテリ向きの作品ではなく、どちらかと言うと、スポ根ものの作品となっています。
遠い空の向こうにの中では人との衝突も描かれており、夢を見ている子どもを評価していない親が、子どもに対して説教する、もしくは激しく衝突する様も描かれているのです。

遠い空の向こうにの面白いところは、世間全体がそもそもホーマーの味方ではなく、そのため、最初は仲間の勧誘でも失敗することが多いところです。
世間体を気にするのは大人だけではありません。
子どもも周囲の反応を伺って、無謀なことはしないほうが良いと学んでいくものです。

ですが、ホーマーは本気でロケット打ち上げの夢を持っている、そして、その可能性が徐々に広がりだしていくという、夢の足がかりを得た瞬間は筆舌に尽くしがたいシーンでもあります。
夢が叶って嬉しいというより、多くの人が支えてくれる喜び、そして、無謀ではなく、夢に対して真摯な気持ちで打ち込むことにより、夢を達成できるという爽快感が、遠い空の向こうにという作品の面白さをより良いものに変えているのです。

すがすがしい後味

遠い空の向こうにの感想、評価についてですが、やはり、夢を叶えたいという少年の気持ちに感動させられます。
こればかりは理屈ではないのでしょう。

多くの人を巻き込み成長していく少年ホーマー、そして、家族さえも頑固だった気持ちを変えて、夢を応援してくれるようになる王道とも言える展開、このような展開が好きな人であれば、遠い空の向こうには感動できる作品となります。