Home家族の役割保育士資格を取得し、保育士不足・保育士確保の課題解決に

保育士資格を取得し、保育士不足・保育士確保の課題解決に

保育士資格を取得し、保育士不足・保育士確保の課題解決に

大学や短大で保育士の資格を取得し、保育士になった若い世代が多い職業だと思われがちですが、自分が親になり子育てする中で保育士に興味を持った人が保育士を目指すケースも少なくはありません。

保育士の現状と主な取組 保育施設の性別・年齢層別職員構成割合 厚生労働省
出典:保育士の現状と主な取組 保育施設の性別・年齢層別職員構成割合(平均)厚生労働省

保育士の年齢構成は、20代が約33%と一番多いのはわかりますが、30代は約25%。
40代が約20%、50代が約14%となり、子育てが落ち着いた30代後半から、40代、50代も、保育士として働く方が多いということがわかります。
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長年問題になっている待機児童において、保育士不足・保育士確保の課題がボトルネックになっており、保育士への需要は依然として高い状況です。

保育士になることはこうした社会問題の解決につながります。しかも保育士の資格は1度取得すると生涯続き、更新も特に必要がありません。保育士の資格を取得すれば、一生「保育士」として働くことができます。

今回は保育士へ転職を考えている人に、保育士資格の取得方法について解説します。

保育士資格の取得方法

保育士になるには保育士資格が必要です。
資格を取得する方法は2つあります。

  • 厚生労働省が指定する保育士養成学校で必要科目を履修し卒業する方法
  • 保育士試験に合格する方法
    があります。

保育士養成学校の場合、卒業と同時に保育士資格が取得できます。保育士養成学校は通信制や夜間学部もあり働きながらの取得が可能です。
どちらも年齢制限はありませんが、保育士試験を受ける場合受験資格があるので注意が必要です。

  保育士試験について

保育士試験は、一般社団法人全国保育士養成協議会がとりおこなっています。
保育士試験は筆記試験と実技試験に分かれそれぞれ、年2回実施されます。

2回あるため、複数回受験し合格をめざす人が多く、働きながら取得をめざす方にも受験しやすい試験ですね。

試験種別や開催日程日に関しては都道府県により異なります。

  試験内容

令和元年保育士試験

保育士試験は受験資格を満たしたうえで9科目の筆記試験と実技試験を合格しなければなりません。

  • 保育原理:20問
  • 教育原理:10問
  • 社会的養護:10問
  • 児童家庭福祉:20問
  • 社会福祉:20問
  • 保育の心理学:20問
  • 子どもの保健:20問
  • 子どもの食と栄養:20問
  • 保育実習理論:20問

全科目一遍に受験する必要はなく、受験したい科目だけに絞っても受験することができるので計画的にすすめることができるでしょう。

  受験資格・条件

保育士の受験資格には「大学、短大、専門学校を卒業した人」または「1991年3月31日までに高校を卒業した人」などあります。

受験資格は学校等の卒業履歴や勤務経験、海外の学校だった場合などによって資格条件が異なるので、一般社団法人全国保育士養成協議会の受験資格の確認を必ず見ておきましょう。

参照:受験資格|一般社団法人全国保育士養成協議会

  保育士の登録

合格通知が届いてきても、保育士登録申請手続きをしなければいけません。

登録の手順は以下の通りです。

  • STEP1 「保育士登録の手引き」の取り寄せ
  • STEP2 手数料の払い込み
  • STEP3 申請に必要な書類の用意
  • STEP4 申請書類の提出

参照: 保育士の登録 – 登録事務処理センター

そして保育士証が送られて来たら、保育士として登録が完了したことになり、晴れて保育士となれます。

保育士求人を探すには

保育士資格は一生ものの国家資格なので、長期的に安定して働くことが魅力です。子育て世代の多い都市圏を中心に、保育士確保に向けて待遇改善も図られているので、将来性のある職業だといえます。

保育士募集は、ハローワークや求人雑誌などありますが、最も一般的なのは保育士専用の求人サイトを利用することでしょう。

求人掲載件数が多く、就職サポートが着いたサービスがあるものを選びましょう。また使いやすいサイトであることも案外大事なポイントです。

登録することで「スカウトメール」が届くようになり、あなたの条件と合った保育施設とのマッチングがおこなわれます。「ママさん保育士」を積極的に募集している園があったり「転職・再就職」する方が働きやすいよう条件に適う保育施設があったりと、とても便利で使いやすいサービスが充実しているのでおすすめできます。

保育士は子どもたちの健康や安全を守る責任がある仕事です。さらに複数人の子どもたちと接することは、正直体力も必要。保育士資格は国家試験だけに、確かに簡単に取得できるわけではないかもしれません。
それでも子育ての経験が活きたり、生活をするうえで覚えたことが役に立ったりするので、30代、40代、50代でも、十分に活躍することができる仕事なのです。

保育士不足・保育士確保の課題解決にそうした世代の保育士の力が必要とされています。私は、一生ものの仕事として「保育士になる」という決断をする方を、微力ながら応援していきたいと思います。